育毛剤についてのコラム

毛が生える仕組みとは?毛根の構造と毛周期

毛が生える仕組みとは?毛根の構造と毛周期

髪をつくる毛根や頭皮の構造とや毛周期(ヘアサイクル)について徹底解説。 毛根と毛包の違いは?毛母細胞の役割は?バルジ領域ってなに?毛根や頭皮の仕組みを詳しくを知ることで薄毛の原因や対策方法がわかります。

毛髪は何本?どう生えている?

人の髪の毛が生えている量は人種によって異なりますが、日本人の頭には全体でおよそ10万本、1平方センチメートルあたり150本ほどの毛髪が生えています。毛根はそれぞれ別ですが、1つの毛穴から2〜3本の毛髪が生えている状態が一般的です。
髪が生える数は胎児のときに決められるため、毛穴やその中の毛根を包んでいる毛包は生まれたときから数は変わることはないと言われています。

毛根の構造とは?

「毛根」とは皮膚表面に出ていない毛穴から内側に埋まっている毛髪部分のことです。
毛根は「毛包」に覆われており、毛包からは1本の毛が成長します。
また、毛穴から出ている部分は「毛幹」と呼ばれます。

毛髪の根本にあたる、少々丸みを帯びている部分が「毛球」で、毛球部の底には「毛乳頭」があり、毛乳頭を包み込むように「毛母細胞」と「色素細胞(メラノサイト)」が存在しています。
また、毛球の少し上に「毛隆起(バルジ領域)」と呼ばれる隆起した部分があり、毛隆起は頭皮など皮膚の張りを支えている「立毛筋」と繋がっています。
毛髪の成長には、この毛隆起や毛球部で行われている活動が大きく影響しています。

毛母細胞と毛乳頭細胞の役割とは?

毛乳頭細胞はたんぱく質の一種であるFGF(線維芽細胞増殖因子)のうち、「FGF-7(角質細胞増殖因子)」を作り出しています。FGF-7は発毛や育毛を促進する因子です。また、毛乳頭細胞は毛周期をコントロールする役割も担います。
毛乳頭で作り出されたFGF-7は毛母細胞に働きかけ、毛母細胞が増殖・分裂し徐々に角化し毛髪を形成。さらに毛母細胞の増殖と分裂が繰り返されることで毛髪の成長を促します。
形成されたばかりの毛髪に色は付いていませんが、毛母細胞と共に毛球に存在するメラノサイトが生成したメラニン色素が毛髪に取り込まれることで、黒や茶、ブロンドなどの毛髪が作り出されます。

毛母細胞を活性化させ毛髪の成長を促すには?

発毛や育毛には頭皮の血行促進が欠かせません。
毛根は、栄養を体の隅々まで運ぶ毛細血管を毛乳頭が包み込むような構造をしています。毛細血管により十分な栄養が毛球に供給されることで毛乳頭細胞がFGF-7の産生を活性化し、毛髪の元となる毛母細胞の増殖と分裂を促しているため、毛髪の成長には血行促進が欠かせません。
血行を促進させるためには、頭皮マッサージや運動により血流量を上げるなどの方法が有効です。さらに、センブリやショウガなどから抽出されたエキスを配合した育毛剤の使用も血行促進の効果が期待できるでしょう。
もちろん、日頃からバランスのよい食生活を心がけ、髪に必要な、たんぱく質、ビタミン類など栄養素を摂取することも忘れないようにしましょう。

発毛の司令官?バルジ領域とは

近年の研究でバルジ領域が発毛と大きく関係しているということもわかってきました。
バルジ領域とは、毛包内部にある「毛隆起」という膨らみのことです。
毛隆起は「バルジ領域」とも呼ばれ、細胞を生み出し且つ補充する役割を持つ、いわゆる幹細胞の在り処として毛髪の生成や成長に関わる働きを担っています。
バルジ領域は毛球の少し上に位置していますが、バルジ領域が幹細胞の一つである「毛包幹細胞」を作り毛球へと毛包幹細胞を送り届けることで毛髪の元となる毛母細胞が産生されます。
また、毛髪を色付けるメラノサイトを作り出す幹細胞である「色素幹細胞」もバルジ領域に存在することがわかっています。
つまり、バルジ領域がなければ毛母細胞も作られないため、毛髪が生成されることはなく、さらには黒や茶、ブロンドなどの毛髪も作られることはありません。
バルジ領域はいわば発毛及び育毛の司令官と言えるのです。

毛周期(ヘアサイクル)とは?

人の毛髪は通常1日あたり100本前後抜けていき、新しい毛髪がつくられています。
これを「毛周期(ヘアサイクル)」と呼び、ある一定の周期で生え変わりや成長を繰り返す性質を持っています。毛周期は「成長期」、「退行期」、「休止期」に分けられます。

・成長期
毛乳頭細胞や毛母細胞の分裂・増殖が活発化し、毛髪が形成され伸びていく期間です。成長期は2〜6年。3つの期間の中で最も毛包が膨らみ、太くコシのある毛髪を作り出します。

・退行期
退行期に入ると、毛乳頭細胞や毛母細胞の働きが減退し、毛包も縮み始め、毛髪の根本にある毛球も小さくなっていきます。やがて細胞分裂がストップしてしまう退行期は、1〜2週間ほど続きます。

・休止期
毛包がさらに縮小し毛乳頭や毛細血管から離れ、毛髪が徐々に頭皮表面へと押し出される状態になるのが休止期です。毛髪(毛包)と毛乳頭が繋がっていないため、いつ抜け落ちてもおかしくない状態となります。期間はおよそ3〜4ヶ月です。

薄毛になってしまうのは、毛周期が乱れていることが一因に挙げられます。
例えば、毛髪の成長に必要なタンパク質やビタミンなどが十分に摂取できなければ、毛母細胞は活性化せずに成長期が短くなってしまうでしょう。運動不足や睡眠不足、ストレスなどで栄養を運搬する血液の流れが滞れば毛乳頭まで栄養が行き届かないため、やはり毛母細胞が働かず休止期が長くなるなど毛周期は乱れ、薄毛が進行してしまいます。
抜け毛が以前より倍増したと感じる場合には、毛周期が乱れている可能性があるため要注意です。

この記事まとめ

毛髪は複雑な構造をしており、毛乳頭、毛母細胞、バルジ領域など、それぞれが重要な役割を担うことで健康な毛髪を作り出しています。特に近年ではバルジ領域が毛母細胞や色素細胞の分裂や増殖を促すための幹細胞を作り出していることがわかってきました。

毛髪には、成長期、退行期、休止期に分類される「毛周期」があり、毛周期が正常に働いていれば、毛髪が抜け落ちても新たに毛が形成され順調に成長していきます。
特に休止期に毛包が収縮することで毛乳頭とバルジ領域が近づき何らかの作用が起こり、バルジ領域が活性化されることで毛包が刺激され、再び成長期へと移行するのではないかと考えられています。休止期も毛髪の成長には欠かせない期間であることがわかるでしょう。

毛周期を正常に保つ、あるいは正常なサイクルへと戻すには、規則正しい生活が欠かせません。
睡眠不足の解消、十分な栄養の摂取、ストレスの改善、適度な運動習慣などで血行を促進することができれば毛乳頭が活性化し毛母細胞も滞りなく分裂と増殖を繰り返すので、毛周期を正常に保ち薄毛を改善することができるでしょう。
血行促進を促すショウガエキスや、保湿性が高く頭皮環境を整える海藻成分などが配合された育毛剤を使用することで相乗効果も期待できます。

生活習慣や育毛剤の使用などによる薄毛対策・抜け毛予防は半年から1年以上は継続しなければいけません。薄毛や抜け毛の短期的な解決は難しいことも理解した上で、根気強く取り組むことが求められます。

ポイントとアドバイス

 1、毛髪は毛乳頭細胞や毛母細胞が分裂と増殖を繰り返すことで作り出される
2、毛母細胞を産生させるなど、発毛の司令官的役割を担う器官が「バルジ領域」
3、毛周期は、成長期・退行期・休止期のサイクルにより成り立っている
4、毛母細胞の活性化や毛周期の正常化には、栄養の摂取や血行促進などが不可欠